コスモス動物病院のスタッフブログ

2016年11月18日 金曜日

甲状腺機能低下症

こんにちは、遠藤です(^O^)

 

 

今日はワンちゃんの甲状腺機能低下症についてです。

甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの欠乏によってさまざまな症状が見られます。

5歳前後の大型犬で多い病気で、ネコちゃんでは滅多にみられません。

 

 

甲状腺機能低下症で良くみられる症状は以下のようなものです。

 

・なんとなく元気がない、シャキッとしない

・寝てばかりいる

・フードの量は変えていないのに体重が増える

・体の毛が抜ける

 

こういった症状がゆっくりと進行するため、歳のせいかな?太って動きづらいのかな?と病気に気づかないことが多いようです。

 

 

この病気の多くでは体の被毛が粗造になり、痒みを伴わない脱毛が見られます。

甲状腺ホルモンが欠乏するために毛包のサイクルが止まり、徐々に毛が抜けるのです。

尻尾の毛が抜けるとネズミの尻尾のようになることから、ラットテールと呼ばれます。

また、皮膚に色素が沈着して肌が黒っぽくなることもあります。

皮膚の免疫力が低下するので膿皮症やニキビダニ症を発症する場合があります。

 

 

この病気になると寒さに弱くなってしまいます。寒い季節には低体温になることもあります。低体温や粘液水腫性昏睡という状態に陥ると命に関わることさえあります。

 

 

甲状腺機能低下症の診断は血液検査で行います。

高脂血症や軽度の貧血が見られ、ホルモン検査では甲状腺ホルモン値が低下していることが確認されます。

 

 

甲状腺機能低下症の治療は甲状腺ホルモン製剤を経口投与して行います。

何となく元気がない、寝てばかりいるといった症状は比較的短期間(1週間程度)で改善が見られます。脱毛、膿皮症などの皮膚症状の改善は長期間(数か月)を要します。

ホルモン製剤の投薬を適切に行うことができれば、予後は良いとされています。

 

 

甲状腺機能低下症はそれほど珍しい病気ではなくお薬で改善が見られる病気ですが、お薬は生涯飲み続けになりますし、放置すれば最悪の場合命に関わります。

なんだか最近元気がないな、太ってきたなと思ったら、一度血液検査をお勧めします。

 

 

 

【症例紹介】 

写真のワンちゃんは、陰部から膿の様なものが出るのを主訴に来院された柴犬の女の子です。

エコー検査により子宮蓄膿症を強く疑い、子宮と卵巣を取り出す手術を行なうこととしました。

このワンちゃんでもう一つ気になったのは、毛がモソモソとして荒い印象を受けたのと、ラットテールが見られたことです(写真)。

術前の血液検査でごく軽度の貧血が見られました。ホルモン検査を行うと、甲状腺ホルモンの値が当院のホルモン測定器では測れない程低くなっていました。

まずは子宮蓄膿症の手術を行ない、甲状腺のホルモン治療を開始しました。

 

術前は体温に異常は見られませんでしたが、術後数日はなかなか体温が上がらず、低体温が続きました。

 

毎日のお薬にますます下がる気温...ワンちゃんも飼い主さんも大変ですが、しっかり治療して元気を取り戻してほしいです。

 



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